広告業界歴30年の中で一流カメラマンとの仕事を経験 |
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私は30年近く、某大手企業の宣伝担当として広告の世界で生きてきました。CMやポスター、パンフレットなどの制作の仕事がメインでした。
その仕事の中で、数多くの有名カメラマンとお仕事をする機会がありました。バブル期ですが、中には1カット○百万円という大先生もいらっしゃいました。
そんな大先生は別ですが、ほとんどのカメラマンの撮影では、どんなカットを撮るか、どんな表情、ポーズ、衣装、メイクから、光の当て方はどうするとか、綿密にカメラマンと打ち合わせながら撮影をおこなってきました。撮影当日もMacの画面で確認しながら、どこをどう変えようなどと話し合いながら撮影を進めてきました。普通のクライアントはそこまでしないと思いますが、うちは特別うるさかったのでそこまでやる必要がありました。
それでも、必ずしもこちらが満足する写真を撮ってくれる方ばかりとは限りません。もちろん、こちらの要望通りすばらしい写真を撮っていただける方もいらっしゃいますが、有名カメラマンの中には自分の世界を持っていて、なかなかそこを譲ってくれない人がいます。使うのはこちらなんですが・・・。
また、その金額でその腕?という方も中にはいらっしゃいました。 |
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有名女優やモデルもカメラマン次第だと知る |
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有名女優さんやモデルさんでも、シャッターさえ押せば美人に、魅力的に撮れるわけではないということも、何度も経験しました。
まあ、中には決め顔があって、いつでもその顔になる人もいますが、たいていの場合メイクから表情からいろいろ注文つけたり、気をつけてあげないといい顔が撮れません。たまに見ますよね、なんでこの女優さん、こんな不細工な写真を使ったんだろうっていう広告。
また、せっかく有名女優やタレントを使っているのに、その人とわからないようなメイクや撮り方をしている場合もあります。どんなに美しく撮れても、その人でなけれな意味がありません。
余談ですが、ある有名女優さんの撮影で、スタッフがこちらの要望を無視してまったく本人と分からないようなメイクをしてしまったことがあります。変更するようにスタッフに要望したら本人が飛んできて「私は女優よ。演じるのが仕事なの」とすごい剣幕で言われたことがあります。「あの〜、これは映画やドラマの撮影じゃないんで・・・。」その人をテレビで見かけると、いつもその時のことを思い出して笑ってしまいます。
これは、一般の方にも当てはまると思います。その人の個性を活かして、その人なりの美ししさを引き出す。それがカメラマンの仕事だと思います。 |
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社員カメラマンとして腕を磨く |
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そんなことを繰り返すうち、自分で撮ったほうが早いと思うようになり、自分でシャッターを押すようになりました。撮影に立ち会ううちに写真に興味を持ち、カメラを買ってちょこちょこと撮影はしていたのですが、ちょうど経費削減もあり、カメラマン代を捻出できないような撮影では私の出番になりました。
今まで、有名カメラマンといろいろやってきた事が役に立ちました。
テクニックやわからないことは仲の良いカメラマンに教えてもらったり、有名カメラマンの撮影現場で盗みとったりと、そこは自分の立場を大いに利用しました。自分が撮影した写真が広告に使われる喜びも知りました。
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退職を機にプロカメラマンに |
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そんなことを何年かやっているうちに、会社の業績が悪化。これを機に退職して、カメラマンの仕事をすることにしました。
最近はカメラが良くなり、だれでもそれなりの写真が撮れるようになったと反対する人もいました。しかし、有名カメラマンの仕事を数多く見てきた私は、そうは思いません。
感性とか、電子制御にはできないことがありますし、光の当て方など、知識と経験豊かな人間が手を加えないとできないことがあるからです。
○○写真学校を出たとか、○○先生に師事したとかではありませんが、それなりの実践経験は積み重ねてきました。しがらみや変なこだわりが無い分、融通のきく、お客様の気持ちがわかる写真屋を目指しています。
目抜き通りに店舗を構えていないので、出張撮影をメインにやっています。
スタジオは、自宅の和室を改装した手作りのものです。小さいですが、工夫すればいろいろな写真が撮れます。外見は普通の一軒家なので、来られた方はびっくりすると思います。
最近ちょっと改装して、少し店舗らしくしてみました。スタジオも少し広くなりました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。 |
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